ものが溢れる今だからこそ よくばらず急がず 密度ある1つに向き合う

 

そうすると 1つの作品に込められた 沢山の背景が 沢山の思いが 伝わってくると思うのです

EXHIBITION 2025.2.1 - 2.24

本作「birthday」では、死と生それぞれにとってのコミュニケーションについて考察しています。

 

誰かの不在に直面したとき、それがサインであったとき、「そのひと」 は私たちの住む社会という胎盤からどこか別の社会へ産まれ、静かに産声をあげているのかもしれません。

 

「そのひと」がいなくなった日を、もう一つの誕生日にしてみませんか。

 

話しかけてもこたえてはくれないけれど、その沈黙が「そのひと」にとっての言葉だとすれば、私たちは今よりも、ほんの少し、温もりを感じ取ることができるでしょう。

 

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波多実莉、三國千波、大山菜瑠、清谷幸花

インスタレーション: ビデオ、フローラルフォーム、ロウソク、Tシャツ

※動画再生状況に問題があった場合は、1つだけ美術館までご連絡ください。>>Contact

【タイトル】birthday

【期間】2月1日~2月24日(火曜日定休)

2025年2月の展示は、香川県立高松工芸高等学校 美術科の生徒さんたちの作品展示です。

Message from the museum

香川県立高松工芸高等学校美術科は美術系大学等への進学を目標として設置され、美術に関する基礎的な学習をおこなっています。

「大学に文系はいらない」「芸術では食べていけない」そんな言葉も耳にします。

美術教育は不要なのでしょうか。

以下は、彫刻家  佐藤忠良(1912-2011)氏の言葉です。

-美術を学ぶ人へ- 佐藤忠良

美術を学ぶ前に、私が日ごろ思っていることを、みなさんにお話します。というのは、みなさんは、自分のすることの意味、なぜ美術を学ぶのかという意味を、きっと知りたがっているだろうと思うからです。

私が考えてほしいというのは、科学と芸術のちがいと、その関係についてです。

みなさんは、すでにいろいろなことを知っているでしょうし、またこれからも学ぶでしょう。それらの知識は、おおむね科学と呼ばれるものです。科学というのは、だれもがそうだと認められるものです。

科学は、理科や数学のように自然科学と呼ばれるものだけではありません。歴史や地理のように社会科学と呼ばれるものもあります。

これらの科学をもとに発達した科学技術が、私たちの日常生活の環境を変えていきます。

ただ、私たちの生活は、事実を知るだけでは成り立ちません。好きだとかきらいだとか、美しいとかみにくいとか、ものに対して感ずる心があります。

これは、だれもが同じに感ずるものではありません。しかし、こういった感ずる心は、人間が生きていくのにとても大切なものです。だれもが認める知識と同じに、どうしても必要なものです。

詩や音楽や美術や演劇―芸術は、こうした心が生みだしたものだといえましょう。

この芸術というものは、科学技術とちがって、環境を変えることはできないものです。

しかし、その環境に対する心を変えることはできるのです。詩や絵に感動した心は、環境にふりまわされるのではなく、自主的に環境に対面できるようになるのです。

ものを変えることのできないものなど、役に立たないむだなものだと思っている人もいるでしょう。

ところが、この直接役に立たないものが、心のビタミンのようなもので、しらずしらずのうちに、私たちの心のなかに蓄積されて、感ずる心を育てるのです。

人間が生きるためには、知ることが大切です。同じように、感ずることが大事です。

私は、みなさんの一人一人に、ほんとうの喜び、悲しみ、怒りがどんなものかがわかる人間になってもらいたいのです。

美術をしんけんに学んでください。しんけんに学ばないと、感ずる心は育たないのです。


目の見えない白鳥さん、アートを見にいく

上映会 & 監督トーク

この度、1つだけ美術館主催で上映会&監督トークを開催いたします。

五感と芸術とは密接に関わっていると感じ、そこから「みえるとか、みえないとかってなんだろう?」という疑問が浮かび、日々考えていました。そして、考え続けるうちに「そもそも、みえるみえないって本質とは関係ないんじゃないだろうか。そもそも、みえてる人同士でも個々に、感性・感覚は違うんだから、その延長線上なんじゃないだろうか」と思うようになりました。

何れにしても、自分が当然と思っている知覚に疑問を持つことって大切だと思います。

他者との違いを自然なこととして、また、当然のこととして受け入れ、学び合い、世界を広げていけるといいなと思っています。

 

監督さんもお呼びして、トーク会も開きます。

協賛のご協力も募集しています。図々しいお願いですが、お力添えをお願い申し上げます。

 

以下、上映会の情報です🙇

【日程】2025年3月16日(日)

【時間】上映会15:00-16:50|監督トーク17:30-18:45

【場所】高松市美術館 講堂(1階)

【主催】特定非営利活動法人1つだけ美術館

【チケット料】一般2,000円|小学生以下1,000円

【協賛】①チラシ等へのクレジット掲載 3,000円(1口)②チラシ等へのクレジット掲載&チケット1枚 5,000円(1口)③チラシ等へクレジット掲載(大)&ペアチケット 10,000円(1口)

※協賛金は上映費用や監督さんの宿泊費として使わせていただきます。

【チケット購入サイト】

https://1muemovie.peatix.com/

どうぞよろしくお願いいたします。



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